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2010年1月21日 更新 動向リサーチ

四国地区企業倒産集計 2009年(2009年1月~12月) 県別では、香川だけが倒産件数、負債総額が増加!! 大型倒産ワースト10の内香川県企業が6社!!

    特徴
  1. 倒産件数は前年比同数で、2年連続400件を上回る。
  2. 負債総額は、(株)穴吹工務店(1388億1100万円)が発生した影響が大きく、過去最悪となった。
  3. 県別では、徳島、愛媛、高知は減少。負債総額は4県全てで前年を上回る。
  4. 原因別では、販売不振が218件でトップ。不況型倒産は前年比8.13%増。

2009年の四国地区企業倒産状況(負債総額1000万円以上、内整理を含む)は411件、負債総額2944億4600万円であった。件数は、前年と同数となった。過去10年間との比較では、5番目となった。一方、負債総額は、穴吹工務店の倒産が発生したことが大きく影響し、01年の2566億2100万円を上回り、過去最悪となった。原因別では、販売不振が218件(構成比53.04%)でトップ、不況型倒産は266件(構成比64.72%)であった。業種別では、建設業が150件でトップ、製造業72件、卸売業56件、小売業53件、サービス業他50件、運輸業13件、不動産業10件、情報通信業5件、農・林・漁・鉱業、金融・保険業各1件であった。

倒産形態別では、法的倒産260件(破産228件、民事再生18件、特別清算11件、会社更生法3件)、銀行取引停止134件、内整理17件であった。負債10億円以上の倒産は29件(前年25件)で、負債総額トップは穴吹工務店(高松市・マンション販売・11月)の1388億1100万円であった。

県別にみると、香川県は、144件で前年28件の増。一方負債総額は、2057億8200万円で前年比1693億9500万円の大幅増となり、四国地区過去最大の穴吹工務店(1388億1100万円)が発生したことが影響した。負債総額の県別構成比率は70%を占めた。愛媛県は、倒産件数130件で、前年比14件の減となった。負債総額は、530億6000万円で、前年比81億7600万円の増となった。高知県は、件数77件で前年比1件の減少となった。負債総額は203億6200万円で、前年比3億6800万円の増となった。徳島県は件数60件で、前年比13件の減少となった。負債総額は、152億4200万円で、前年比5億9400万円の増となった。



建設業が150件でトップながら、前年比11件の減少となった。

件数は、建設業が150件でトップ、以下製造業72件、卸売業56件、小売業53件、サービス業他50件、運輸業13件、不動産業10件、情報通信業5件、農・林・漁・鉱業、金融・保険業各1件であった。前年との比較では、建設業11件、運輸業7件、農・林・漁・鉱業4件、情報通信業1件とそれぞれ減少した。また、小売業は11件、サービス業他6件、不動産業3件、卸売業2件、製造業1件とそれぞれ増加に転じた。金融・保険業は同数であった。負債総額は不動産業が1491億300万円でトップ、製造業561億9900万円、建設業397億2000万円、サービス業他212億600万円、小売業71億2100万円、運輸業59億6600万円、情報通信業6億9600万円、農・林・漁・鉱業3億円、金融・保険業2500万円となった。

今後の見通し

2009年四国地区企業倒産は、件数は411件で前年と同数、2年連続400件を上回り、過去10年間で5番目となった。一方、負債総額は2944億4600万円で前年比154.0%の大幅増、四国地区過去最大となる穴吹工務店(負債総額1388億1100万円)が発生したことが影響し、過去最悪を更新した。件数は、上半期(1~6月、184件→224件)までは増勢傾向を辿ったものの、下半期(7~12月、227件→187件)に入ると一転減少を辿るようになり、夏以降倒産は小康状態に入っている。

負債額別にみると、10億円以上(25件→29件)、10億円未満5億円以上(25件→19件)、5億円未満1億円以上(141件→145件)、1億円未満5千万以上(113件→99件)、5千万円未満1千万円以上(107件→119件)となっており、中規模倒産は減少し、10億円以上の大型倒産と5千万円未満の小規模倒産が増加しており、2極化傾向が見受けられる。

産業別では、10業種の内、5業種が増加し、4業種が減少、1業種が同数だった。主要産業の中では、建設業(161件→150件)、運輸業(20件→13件)が減少した。運輸業は前年より燃料コストが軽減したことが倒産減少の要因。建設業については、前政権下での公共投資の前倒し発注が倒産抑制に大きな役割を果たし、夏以降その傾向が鮮明となってきた。製造業(71件→72件)は微増に留まっているが、長引く不況下で景気刺激策の息切れも見受けられ、今後は一段と増加を辿る可能性がある。小売業(42件→53件)、サービス業他(44件→50件)も増加に転じており、消費不振、価格下落が進み、大手業者との競合が激化しており、中小零細業者の「息切れ倒産」が増えつつある現状だ。

原因別では、販売不振(205件→218件)が6.34%増、不況型倒産(246件→266件)は前年比8.13%増となった。反面、過小資本(75件→52件)は減少、資金繰りを要因とした倒産は減少していることが窺われ、下半期以降の倒産減少は、中小企業等円滑化法を見越し、各金融機関がリスケ要請、貸出条件緩和案件に以前にも増して応じるようになったことも一因になっているものとみられる。現政権では、第二次補正予算に中小企業の資金繰り支援を盛り込み、名称を「景気対応緊急保証」とし、保証枠を更に拡大させている。これらの相乗効果により当面倒産は小康状態が続くものと考えられる。しかしながら、下半期以降公共投資の削減、穴吹工務店倒産といったマイナス要因がジワリ影響してくる可能性は高く、2010年も倒産件数は横這いか微増程度の推移を辿るものと思われる。

株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長高松支社長 影浦 泰一

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