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2010年3月18日 更新 香川の元気印!

「次はこうありたい、こうなりたい」と 強く願い続ける事で道が開ける - ハイテック 「ビジョン経営」・・・・・・ビジョンとは「実現可能な理想図」のことだそうだ。「何年後にこうありたい。こうなりたい」と具体的に、明確に理想図を描くことだ。ただ、ここまでなら誰でもできる。本当に必要なのは、その事を「強く願う」こと、「信じる」こと、そしてそのために努力を惜しまないことだ。

バブル崩壊後の2000年、景気のどん底の時代に創業した株式会社ハイテック。電子機器の組み立ての下請けからスタートし、わずか10年で電子製品の製造から自社ブランドの軟水器や水質監視装置の開発、さらには医療機器の製造を行うまでに成長した。最終的に目指すのはメーカーだ。社長の筒井秀樹さんはその原動力を、「目先の仕事に追われずに『次に自分は、そして会社はこうありたい』と考えること、強く願う事です」と話す。そして、ビジョン実現のために必要な情報は全て自分の足で取りに行き、逃さない。

不景気の真っただ中、地元に雇用を作りたかった

「もともと独立志向でしたね」。こともなげに言う。ただ、筒井さんが勤めていたのは日本で最大手の電機メーカーだ。安定している大企業の職をあっさりと捨てた。会社を興したのは、バブルが崩壊し県内でも会社の倒産や工場の閉鎖が相次ぐ厳しい時代だった。

「不景気だったからこそ、地元に雇用を作ろうという想いがあったんですよ」とその理由を話す。三豊市にある自宅の車庫を作業場にした。近所の人をパートで2~3人雇った。仕事は建設機械のコントローラーなど電機機器の組み立てを行う下請けだった。手作業で少ロットのものを金曜日に請け、土日の間に組み立てをして月曜日に納品すれば、相手先は喜ぶ。このやり方なら仕事は不景気でも沢山あった。ただ、数をこなす仕事は厳しい。午前6時には製品の配達、9時から工場で組み立て方を教えながら仕事、パートの人が帰った午後5時からは残った急ぎの仕事を仕上げ、夜は伝票の整理。この間に納品先からクレームが入ればすぐに飛んで行く。

「本当にあの時は寝ずに働きましたよ」と当時を振り返る筒井さん。その厳しい生活を支えたのが「3年後には売上8000万円になる」という明確なビジョンだった。

情報は自分から取りに行き、逃さない

創業から3年、2003年に売上はビジョン通り8000万円に達した。「いける、という確信や売上の根拠があったのか?」と聞くと「決めたことはやるという強い意志ですよ。3年後にはこうなるんだと強く願うことですね。理屈じゃないですよ」と筒井さんは言う。納期と品質を守り、少し背伸びをしても踏ん張る事で、取引先との信頼関係が生まれ、仕事が増えていった。

とにかく筒井さんは外に出ていく。創業から、配達やクレーム処理で取引先を訪れた時にも、興味のある事があれば聞き、人と会って話をした。今でも、ビジネスマッチングや異業種交流会など全ての集まりに顔を出し情報を自分で集める。「待っていても情報はやってこない。自分で取りに行かなきゃだめなんですよ」と話す。そしてさらに筒井さんは加えた。「情報はいっぱいあると思うんですよ。ただ、次にどうありたいか考えてないと、その情報はとれないですよ」

その一つがEMS事業だ。取引先から全てを用意されて単に組み立てを行う賃加工から脱却するもので、同じ発注でも部品は独自に調達して製造をするという、今ではハイテックの中核事業だ。筒井さんが下請けをしていた会社の第2段階のビジョンとして描いていたものだ。これもある時、銀行の支店長との話の中で、ある企業がEMSのできる会社を探しているらしいという情報を聞き逃さなかったから実現できた、と筒井さんは話す。

当たり前の事をしていても仕事はない

ハイテックの創業当時から変わらない最終的なビジョン、それは「メーカーになる」だ。

「下請けとして後で参入しても、結局はコストの世界での勝負になる。そしてコストの安いものは海外に流れるのが現状です。こうした中でメーカーとなるなら、資格や認可が必要な業種に特化すべきだ」と筒井さんは考えた。

その一つの取り組みが、動物用の医療機器だ。06年に医療機器の品質マネージメントシステム「ISO13485」を取得。これをベースに農林水産省の動物用医療機器の製造認可をとった。最近のペットブームで、動物の治療方法もより人間に近いものが要求されている。そこで専門機関などの協力を得ながら医療機器の製造にあたった。そして昨年末から、日本全国に7000軒あるといわれる動物病院に向けて出荷が始まっている。ただ、これも一つのステップにすぎない。ハイテックではこの技術を基に、人間用医療機器の製造を目指し、認可申請を厚生労働省に行っている。

そしてもう一つ、製造受託の下請け型から自社開発の商品製造へのシフトだ。中でも力を入れているのが「環境機器」。軟水器や除菌、消臭用のオゾン発生装置など既に自社ブランドの製造を行っているが、新たに香川県などと水質管理装置の共同開発に取り組んでいる。

今年のビジョンは、現在、売上の9割を占める電子機器製造を5割、自社ブランドの環境機器を5割にしたいと筒井さんは言う。

そして最後に「将来は電子機器でも医療機器でも自分たちで開発した自社ブランドにしたい。そして自分の足でしっかり歩ける会社にしたい」とビジョンを語った。

ハイテック

所在地 【本社】
三豊市豊中町岡本2816番地
TEL:0875-62-3336/FAX:0875-62-3423
【みとよ事業所】
三豊市高瀬町羽方2889-1
TEL:0875-57-3701/FAX:0875-57-3702
http://www.hitec-ht.co.jp
資本金 3800万円
社員数 35人

沿革

  • 2000年 5月 創業
  • 2005年 3月 株式会社に組織変更
  • 2005年 4月 ISO14001:2004 認証取得
  • 2006年12月 ISO13485:2003 認証取得
  • 2007年12月 中国・深圳事務所開設
  • 2008年 1月 東京事務所開設
  • 2009年 8月 動物用医療機器製造認可

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