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2010年4月15日 更新 香川の元気印!

短期大学の強みを生かした教育と地域貢献を実践する - 香川短期大学 「少子化」…10年前には約240万人いた18歳人口は今では約120万人、半分までに減っている。

「大学全入時代」・・・大学・短大への入学希望者総数が入学定員総数を下回る状況。大学・短大への進学率が55%を超えても、必ずどこかの大学か短大には入ることができる。2007年以降、これが現実のものとなっている。

大学と学生の立場が逆転した。大学は学生を選ぶ側から選ばれる側になった。こうした中、香川短期大学の石川浩学長は「学生たちの目線で魅力的であること、同時に地域に存在する理由をはっきりさせるための地域貢献が大事なのです」と話す。全国的な視野で大学・短大を選ぶ学生と限られたエリアである地元地域の両者を満足させなければ生き残れない時代に、香川短期大学はこれを実践している。

実践と実証

『支へられ身を引き締めて初明かり』
新聞の文芸コーナーで特選に選ばれた石川さんの俳句だ。2002年、香川大学の工学部を創設した石川さんに、当時の部下がその実績を称えて詠んだ俳句に対して、部下に感謝の気持ちを込めて贈った返句だ。俳句の心得があった訳ではない。俳句には俳句で返さなければと即興で作ったそうだ。思わぬ返句、その素晴らしさに部下が投稿し特選となった。以来、石川さんの俳句は4年間で新聞各紙に1000回以上掲載され多くの入選を果たす。

「とにかく負けず嫌い。理系の左脳人間が鍛えれば右脳の文芸活動ができる事を実証した」とは石川さんの弁。

何事も始めたら極めるまでやる。「実践」が信条なのだ。

新商品開発、平成相聞歌など地域交流の実践

石川さんが学長に就任した06年は、大学・短大にとっても大きな節目の年だった。

教育と研究だけでなく地域に対する貢献が法律で義務化された。

これを受けて「情報教育研究センター」と「地域交流センター」を設置。きっかけがあればどんどん学生たちを大学の外に出した。

学生たちが餅つきの経験がないと聞くと、地元の人に杵と臼を借りた。それだけでは交流にならないので地域のクリーン作戦をして、その後一緒に餅つきをした。

また、宇多津町の臨海公園が「恋人の聖地」に指定されると、宇多津町と香川短大が協力して、携帯で恋の詩を綴る「平成相聞歌」を募集した。全国から約3000句の詩が寄せられ、文化庁の指定事業にもなった。大賞に選ばれた詩は臨海公園の石碑に刻まれている。

この他、「恋人の聖地」にちなんで生活文化学科が、地元の菓子メーカーと共同で紅白のお餅の入った「いにしえ恋しるこ」や「いにしえ恋なごみ」を開発、商品化した。さらに、地元の特産品の「塩キャラメル」のパッケージデザインも手掛けた。

「実践」・・・・・・とにかくやってみる。ただ、やらせるのではなく、学生たちが楽しみながら主体的にすること。これが一番大切なのだ。そしてこうした活動をホームページなどで発信する。これが高校生の大学への興味、関心を惹くことになる。

16年連続就職率100%の実践

短期大学の高等教育機関としての強みは「安・近・短」。授業料が「安」く、身「近」にあって、在学期間が「短」いことだ。さらに、職業や実際生活に必要な能力を育成するという明確な目的がある。このための実践。

香川短期大学では、卒業までに1人の学生が取得する介護福祉士や栄養士などの資格は平均3.5個。通常は1個程度だそうだ。

そして何よりも特筆すべきは、16年連続で就職率100%という日本一の記録を更新し続けていることだ。これは一人の就職担当の教授の努力からスタートしている。就職活動中の学生1人のためにこの教授は20回以上の面接・指導を行う。時間をかけて話し合うことで、その学生の就職に対する考え方や気持ちを理解し、本当に適した職を探せるのだという。これを毎年、300人近い学生全てに行ってきた。こうして一人の教授が培ってきたものを香川短期大学では継承し実践している。

短期大学としての将来構想

05年国立大学の法人化に伴い、全国の大学・短期大学は教育内容や施設・設備、それに地域貢献などについて第三者機関からの評価を受ける事が義務付けられた。香川短期大学大は初年度に挑戦し適格認定を受けた。全国にある私立短大約440校の中でも初年度の認定は30校、四国では2校だけだった。石川さんと短大による実践が評価されたのだ。

そして、これからの香川短期大学が目指すもの。少子化の一方で高齢化の時代。高齢者がやり残したこと、やりたいことができる場所を提供する。そして修了すれば短大卒業の学位が取れる。こうした高齢者が学生たちの先生にもなる大学。

「こうした地域貢献を形あるものとして訴えていきたい。早急に実施したいですね」と石川さんは力強く語った。

香川短期大学

所在地
綾歌郡宇多津町浜一番丁10
TEL:0877-49-5500/FAX:0877-49-5252
http://www.kjc.ac.jp/

沿革

  • 1967年 善通寺市に開学、家政学科開設
  • 1970年 幼児教育学科第Ⅰ部開設
  • 1974年 幼児教育学科第Ⅲ部開設
  • 1987年 経営情報科新設
    家政学科を生活文化学科に改変
  • 1989年 宇多津町に移転開校
  • 2003年 専攻科(福祉専攻)新設
  • 2008年 幼児教育学科を子ども学科に改変

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