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2010年4月15日 更新 動向リサーチ

病院・医院倒産~平成最多の59件~前年比163.8%増加!! 2009年の病院・医院(歯科医院を含む)の倒産件数は、59件(前年比23件増、63.8%増)で、平成最多となった。これまで倒産原因別では、放漫経営と業績不振が肩を並べてきたが、2009年は業績不振の増加が目立つ。また地方の医師不足は深刻で、患者減少を招き、医師の確保が人件費増につながって業績不振に拍車をかける悪循環を引き起こしている。さまざまな医療改革が進むなかで、当面は厳しい状況が続くとみられる。

最近の病院・医院倒産は、00年が44件、01年31件、02年45件、03年36件、04年44件、05年35件、06年34件、07年52件、08年36件と推移してきた。

また負債総額は、前年比157.6%増の277億4800万円にのぼった。要因としては負債10億円以上の大型倒産が前年比倍増となったため。

原因別、業績不振が前年比倍増の26件

原因別では、業績不振が26件(前年比13件増、100.0%増)で最も多かった。次に設備投資過大と放漫経営が各9件、既往のシワ寄せが8件と続く。

形態別では、破産が38件(同13件増、52.0%増)で最も多かった。次に民事再生法が14件(同6件増、75.0%増)、銀行取引停止処分が6件(同3件増、100.0%増)だった。

都道府県別、最多は東京の11件

都道府県別では、東京の11件を筆頭に、次に大阪10件、兵庫6件、埼玉4件と続く。また地区別では、9地区のうち6地区で前年を上回った。近畿が前年比10件増(10→20件)、関東が同6件増(14→20件)、東北が同4件増(0→4件)、中部が同2件増(1→3件)、中国が同2件増(0→2件)、北海道が同1件増(2→3件)の順。これに対して減少は九州の同1件減(7→6件)だけで、このほか北陸が前年同数の1件、四国が発生なし(1→0件)だった。

医療費抑制に、リーマンショック以降の受診抑制も影響

病院・医院倒産の増加背景には、診療報酬の引き下げ、過大な設備投資、医師不足などが挙げられる。これまでの倒産原因別では、放漫経営と業績不振が肩を並べてきたが、09年は業績不振の増加が目立つ。前回08年度の診療報酬改定は、政府の5年間で1.1兆円の社会保障費を削減する厳しい医療費抑制方針に沿って、診療報酬本体部分は8年ぶりのプラス改定となったものの、薬価が低下し全体としては4回連続のマイナス改定だった。関係者の間では病院経営の安定のためには本体部分の更なるアップを望む声が大きい。また地方の医師不足は深刻で、患者減少を招き、医師の確保が人件費増につながって業績不振に拍車をかける悪循環を引き起こしている。このほかリーマン・ショック以降の外来患者の受診抑制の広がりも見逃せない。

全国的には倒産件数増加、原因は販売不振がトップながら、香川県においては、ここ10年病院の倒産は3件と少ないが、ここ最近に集中している。また倒産した病院の中には医療費の不正受給が見られ、業績不振で不正受給をしたのか、或いは、欲をかいた不正受給なのか、真意は判らないが、何れにしても対岸の火事と思わない方がよいのでは。

株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長高松支社長 影浦 泰一

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