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2010年6月17日 更新 動向リサーチ

2009年飲食業の倒産状況 倒産件数が8年連続前年比増加、平成最多の789件 飲食業の倒産件数が平成最多となった。給与・賞与の減少で個人消費が低迷するなか、デフレの進展も相まって業者間の価格競争が激しさを増している。

さらに最近は、外出を極力抑えて自宅で過ごす「自宅派」、いわゆる「イエナカ消費」「巣ごもり消費」の増加という消費動向の変化、節約志向も見逃せない。このように飲食業の倒産増加は、デフレ経済の進展が背景にあることから、当面は増勢に歯止めがかからない状況にある。

2009年(1~12月)の飲食業倒産は、前年比6.7%増の789件で8年連続前年比増加となった。倒産件数が前年水準を下回る業種が多いなかで、年次ベースでは前年(739件)を上回り平成最多となった。

これに対して負債総額は、同32.3%減の614億1700万円で、3年ぶりに前年を下回った。これは負債10億円以上の大型倒産が同30.7%減の9件(前年13件)にとどまったのに対して、負債1億円未満の小規模企業が同6.4%増の672件(構成比85.1%)と増加したことによる。平均負債額も同36.8%減の7700万円に低下した。

原因別、販売不振が全体の7割を占める

原因別では、販売不振が前年比11.7%増の588件(構成比74.5%)で最も多く、全体の7割を占めた。次に事業上の失敗73件、既往のシワ寄せ58件など。

資本金別では、500万円未満が同10.1%増の577件(同73.1%)となり、5000万円以上1億円未満が同23.5%増の21件だった。

従業員数別、5人未満が8割を占める

従業員数別では、5人未満が前年比7.0%増の670件(構成比84.9%)となった。

また年商別でも、1億円未満が同7.1%増の693件(同87.8%)と約9割を占めるなど、従業員数や年商で零細規模の倒産がほとんどだった。

食堂、レストラン、専門料理店の倒産、前年比4.3%増

飲食業倒産をさらに細かく分類すると、食堂、レストラン、専門料理店が前年比4.3%増の358件。お好み焼き屋などを含むその他の飲食店が同50.0%増の108件、居酒屋を含む酒場、ビヤホールが同6.6%増の96件、すし店が同10.0%増の33件となった。このほか持ち帰り.宅配飲食サービスが18件だった。

四国は

高松国税局の調べでは、酒類消費量は1位愛媛県9万6760キロリットル、2位高知県6万7536キロリットル、3位香川県6万2864キロリットル、4位徳島県4万4234キロリットルとなっており、人口から鑑みれば愛媛県が1位となっているのはあたりまえと思える。これが成人一人当たりの消費量となれば、1位高知県で104.1リットル、2位愛媛県で80.4リットルと逆転、3位香川県は75.6リットルとなっている。人口は愛媛県は143万人、高知県77万人と約半分であり、高知県の人口を愛媛県と同じにすれば、酒類消費量は13万5072キロリットルと四国ダントツとなった。飲食業の倒産に関しては、ここ5年間香川県が16件と最多、しかも倒産件数は増加傾向にあるが、一方高知県はここ5年間で4件程度の倒産で、しかも2007年、2008年は倒産ゼロとなっている。

飲食店の営業許可取得状況はどうだろうか。香川県において新規営業許可取得状況はここ数年1700件当たりで推移しているが、既存営業許可状況は2006年度1万1690件、2007年度1万1426件、2008年度1万1246件と減少傾向にある。しかもこの営業許可の期限は5~8年であり、廃業、倒産で、許可取り消しを行わず、そのまま放置していることも考えられるから実際はかなりの店舗が倒産・廃業しているものと思われる。前述において、全国の飲食店では、販売不振の倒産が70%となっており、厳しい業績がうかがわれる。

それでは四国地区について分析したい。高松国税局の調べでは、個人除く飲食料理店は2695社の法人が存在しているが、内赤字企業は2278社で、実に84.5%の法人が厳しい業績を余儀なくされている。ここ四国においても販売不振の業況は変わっていない。

古馬場の賑わいも一時と比べれば寂しい状況にあり、ある関係者の方から聞けば、ここ数年毎年50件くらいの店が閉店したと聞いている。個人給与所得減少、歓送迎会のコンパクト化が原因だそうである。更に違う業界関係者からの話では、倒産するようなお店は、通常と比べお酒の仕入れが多くなるそうである。なぜ多くなるかは、その会社の与信管理方法なので、詳しくは書けないのが残念、皆様の想像にお任せしたいと思います。

株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 竹 茂和

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