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2010年7月1日 更新 かがわ経済ナビ

新成長戦略への期待と地域の取り組み 6月18日、政府の「新成長戦略」が閣議決定された。

我が国経済は、一昨年のリーマンショックを経た昨年4月以降、外需や経済対策等によって、緩やかな回復基調にはあるものの、我が国社会の閉塞感、先行きの不透明感がぬぐえず、未だ力強い回復には至っていない。

こうした中、昨年末から検討を進めてきていた「新成長戦略」がまとめられた。

新成長戦略では、経済の低迷、拡大する財政赤字、社会保障への信頼の低下、といった負の連鎖による我が国経済・社会の閉塞状況を打破し、「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」の一体的な実現を通じて、「元気な日本」の復活を目指している。7つの戦略分野と、その基本方針が示されるとともに、21の戦略プロジェクトが選定されている。

この中には様々な施策が幅広く盛り込まれており、その着実な実行が期待されるが、特に医療、介護、保育等、国民が強く望んでいるにもかかわらず実現されていない需要の実現が最優先の課題とされている。このため、規制・制度の見直し等を通じて、行政が独占してきた「公」を多様な事業者に開き、また、住民参加の「新しい公共」による雇用やビジネスを創出していくことが、国民の幸福度を高めていく上でも、また、日本が本来持つ成長力を実現していく上でも重要とされている。

四国地域には、育児支援や高齢者の社会参加、健幸社会の構築等、住民、地域主体で社会的課題に挑戦し、国の先進的事例となっている取り組みも数多い。しかし、こうした社会保障関連分野においてはセーフティーネットとしての国・行政の役割とのバランスが重要であり、従来の全国一律的施策が先進的取り組みを阻害しかねない。

異なる背景と課題を抱える地域の実情に即した、きめ細かで弾力的、かつ、従来の縦割りを超えた制度設計・運営により、住民参加、地域主体の取り組みが優先されるとともに、セーフティーネットであるが故の平均的、底上げ的施策が自立的、先進的取り組みを阻害したり、結果として取り組みの遅れた地域ほど手厚い支援が得られるなどという事にならないよう、先進地域の努力が適正に評価される、新たな施策体系の構築に、国を上げて取り組んでいくことが必要ではないだろうか。

四国経済産業局長 徳増 有治

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