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2010年9月2日 更新 動向リサーチ

2009年全国新設法人動向調査 新設法人数は前年比4.4%減、全国9地区すべて減少
~香川県・高知県は前年比増加、
             徳島県・愛媛県は前年比減少~

2009年1年間に全国で新たに設立された法人(新設法人)は、9万6458社で、前年(10万870社)より、4.4%減少したことがわかった。08年9月のリーマン・ショックに端を発した世界同時不況で、深刻な景気悪化が起業意欲にも影響したようだ。

全体では資本金500万円以下がほぼ半数を占め、1億円以上は455社にとどまった。また、普通法人数と比較した新設法人率では、沖縄県が東京都を抑えてトップだった。法令改正により一般社団法人が7倍増と急増した。

本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(240万7932社)から、09年の新設法人データを抽出し、分析した。

新設法人の設立月は4月が最多設立日は1日が断トツ

2009年の新設法人の設立月別は、4月が1万598社(構成比11.0%)で最も多かった。次いで、7月が9058社(同9.4%)、6月8636社(同9.0%)、10月8475社(同8.8%)、3月8242社(同8.5%)の順だった。月間1万件以上となったのは4月だけで、新年度のスタートを設立月とする企業が多かった。これに対して設立社数が最も少なかった月は、8月の6919社(構成比7.2%)だった。

また、設立日別の最多は、1日が1万2600社(構成比13.1%)で断トツだった。次いで、2日の4541社、5日の4340社、17日の4300社、16日の4046社、24日の3483社と続く。

最も少なかったのは、31日の713社(0.3%)だった。次いで、29日の1321社、21日の1661社、4日の1758社の順。

結果から見ると、例年、最多と最小は月の始まりと終わりとなった。月半ばの15日は1966社(2.0%)だった。これらは暦で「大安」の日を選ぶなど縁起かつぎも影響しているとみられる。

地区別 9地区すべてで前年を下回る

四国地区は1951社で(構成比2.0%)、前年比で3.6%の減少となっている。

地区別では、関東地区が4万7787社(構成比49.5%)で最も多く、全体の半数を占めた。次に近畿地区が1万5503社(同16.1%)、中部地区が9490社(同9.8%)、九州地区8893社(同9.2%)と続く。前年と比べると、全国9地区すべてで前年を下回った。

減少率では、中部地区の8.8%減が最も大きかった。岐阜県、静岡県、三重県の3県で、12%~14%台の高い減少率で、唯一長野県だけが増加した。愛知県を中心に、自動車産業の不振から周辺業界での起業意欲が減退したとみられる。次いで、北陸地区7.0%減、中国地区5.2%減、関東地区4.7%減と続く。

都道府県別 減少率トップは富山県

香川県が540社→542社で前年比0.4%と増加、高知県が329社→340社で前年比3.3%と増加したのに対して、徳島県は393社→351社で前年比10.7%と2桁減少、愛媛県は762社→718社で前年比5.8%の減少となっている。

都道府県別の社数では、東京都が2万8165社(構成比29.2%)で最多。次いで大阪府8781社(同9.1%)、神奈川県6658社(同6.9%)、愛知県4788社(同5.0%)と、大都市が顔をそろえた。これに対し、新設法人数が最も少なかったのは鳥取県の269社。次いで、島根県284社、高知県340社、佐賀県342社と地方都市が続く。

前年と社数を比べると、35都道府県で前年を下回った。減少率トップは富山県の14.4%減。次いで岐阜県14.3%減、静岡県13.9%減、宮崎県12.6%減、三重県12.4%減と続く。前年比の減少率で10%以上は、9県だった。

これに対して増加率は、長崎県の13.9%を筆頭に、島根県9.7%増、佐賀県9.3%増、秋田県6.1%増、長野県5.9%増と続く。

産業別 10産業のうち8産業で前年を下回る

産業別では、サービス業他が3万9404社(構成比40.9%)で最も多かった。次いで、小売業1万6410社(同17.0%)、建設業(同10.3%)、情報通信業7760社(同8.0%)、不動産業7301社、製造業5710社、卸売業3998社、金融・保険業2788社、運輸業1830社、農・林・漁・鉱業1364社だった。

前年比では、10産業のうち8産業で減少した。減少率トップは、卸売業の28.4%減。次いで、製造業25.4%減、運輸業17.7%減、金融・保険業15.6%減、建設業11.9%減、不動産業10.8%減、情報・通信業4.9%減、サービス業他0.8%減の順。

これに対して増加は、小売業の20.7%増と農・林・漁・鉱業13.5%増の2産業だった。

法人格別 医療法人が前年比41.9%増

法人格別では、株式会社が前年比7.0%減の8万626社(構成比83.6%)と全体の8割を占めた。次いで合同会社が同7.5%増の5723社(同5.9%)、特定非営利活動法人が同2.2%減の3515社(同3.6%)と続く。

このほか増加が目立った法人格では、2008年12月1日施行の「一般社団法人および一般財団法人に関する法律」に基づいて誕生した一般社団法人が610.5%増(333社→2366社)、一般財団法人が487.8%増(49社→288社)、医療法人が41.9%(604社→857社)など。08年は一般社団法人333社、有限責任中間法人485社、無限責任中間法人21社だったが、09年は一般社団法人2366社に集約された。

※「一般社団法人」とは

中間法人法が2008年11月で廃止され、旧有限責任中間法人が「一般社団法人」となり、旧無限責任中間法人は特例無限責任法人となって、「一般社団法人」への移行が可能になった。「中間法人」は営利法人でも公益法人でもない中間的目的を持つ法人。労働組合、管理組合法人、信用金庫、各種協同組合、共済組合等がある。

株式会社東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 竹 茂和

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