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2010年10月7日 更新 香川の元気印!

サービスステーションとしての本業が第一 - 四国石油 ある経営者が言った。
「消費者は『安さ』に飽き始めている。『いいもの』を求めている。節約だけではつまらない。時には少々値段が高くても『いいもの』が欲しいと思うのが人情ですよ」

四国石油株式会社は、その消費者のニーズに応えようとしている。品質に差がないガソリン。しかも、厳しい価格競争。この中で他社と差別化を図るためには、給油に訪れたお客様へのサービスだ。代表取締役社長、国東宣之さんの目指すものは、本当の「SS」、ガソリンスタンドではない「サービスステーション」だ。

サービスステーション・・・・・・

高松市の幹線道路沿いにある四国石油のガソリンスタンド。敷地の奥では、スタッフが車を泡だらけにして一生懸命手洗いしている。この洗車スペースが大きく取られているせいか、普通のスタンドよりも広々と感じる。休憩所は、木目調の落ち着いた雰囲気で「待つ」よりも「休む」を意識した造りになっている。そして、照明は全てLEDと太陽光発電、四国初の試みは明るさだけでなくエコへの取り組みだ。

「サービスステーション」・・・・・・「レイアウト・コンセプトは店長と一緒に考えました」と国東さんは話す。四国石油が目指す「サービス」の形がここにある。

香川独特の低料金競争による影響

この業界は一種独特のビジネスだ。ガソリンという商品はほとんど品質が同じで、顧客は商品を見比べて購入する事ができない。価格とサービスが勝負となる。

しかし、2008年の暫定税率を巡る政府の迷走が価格競争にも影響した。底の見えない低料金競争。最盛期に全国で5万ヵ所あったガソリンスタンド、現在では4万ヵ所となり、将来的には3万ヵ所にまで減ると言われている。

もともと香川県は、大都市圏と比べると1店舗あたりの販売数量が大幅に少ない。そこにセルフスタンドの普及である。香川県のセルフ比率は千葉県や神奈川県に次ぐ高さで、全国屈指の「セルフ王国」となっている。さらに今後は、ハイブリッド車やEV車の普及も、益々加速してくる。需要が少ない上に低料金。サービスへの影響も出てくる。

生き残りをかけた模索と失敗

縮小を続ける市場の中で、生き残りをかけた模索が始まる。ガソリンスタンドの強みは月に2~3回という顧客の来店頻度の高さだ。そこに目をつけ始めたのがインターネットによる中古車の販売だ。顧客とのコミュニケーションがとれ、車の状態も把握できる。部品の交換や修理、ひいては車の購入も薦めやすいというのがその理由だったが・・・・・・結果ははかばかしくなかった。

「これは失敗でした。高額で車の状態も分からない中古車をインターネットだけで薦めるのには無理がありましたね」と国東さん。

この失敗を通して、改めて目を向けたのがサービスとカーメンテナンスだった。

人を育て、本業を守る

「スタンドは車検や洗車、タイヤ、オイル交換など、もともと販売する商品が多いんです。そこまでできるということをお客様に認識してもらわずに、新しい業態に移行するのは効率が良くないと考えたんです」国東さんは話す。既存の商品を売るために必要なもの・・・・・・

それが「人」、つまりスタッフを育てる事だ。四国石油では社員からアルバイトまで含めたモチベーションを高めるための研修を通じ、「全てはありがとうのために」という方針を揚げた。また5年前からお客様に「ありがとう」を言ってもらえた回数を各々が申告する制度を導入した。さらにスタッフ間のあいさつや指示・管理を徹底した。こうした取り組みは社内の雰囲気を明るくし、お客様とのコミュニケーションも深めた。結果、既存の商品の販売実績に結び付いた。

社会に存在意義のある会社を目指して

既存の商品の延長線上に新しい取り組みも始まっている。それがセルフスタンドで行う高級洗車だ。洗車機を使わず手洗いで1回1500~2500円、コーティング加工だと5万円以上にもなる。ただ、この高級洗車は社員の中からやらせて欲しいと提案があったものだ。

「100円、200円洗車があるのに、正直需要は見込めないと反対しました。でも、スタッフの意気込みに了解しました」と国東さんは振り返る。

しかし、その高級洗車が評判を呼び、今年8月には全国のコスモ石油の中で四国石油のスタンドが実績上位を占め、中四国では1位を取った。

さらに、エコ商品の関心の高まりを背景に、太陽光発電システム等の販売なども手掛けている。

全ては本業であるお客様とのコミュニケーション、そして満足度の高いサービスがベースにある。

「コミュニティーの中心で社会から必要とされる『サービスステーション』でありたいですね」と国東さんは語った。

サービスステーション

新たな試みとして始まったセルフスタンドでの高級洗車は、オープンなスペースで給油に訪れた人もその作業を見る事ができる。また休憩室も落ち着いた雰囲気でゆっくりとくつろぐことができる。ガソリンスタンドではなくサービスステーションだ。

四国石油

所在地 <本社>
高松市藤塚町1-3-28
TEL:087-831-7221/FAX:087-834-5246
http://www.tokiwagroup.com/
設立 1952年
資本金 2000万円
従業員数 95人 他パート・アルバイト

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